
Home > ブログ > インターネット広告 > 【Do】制作(3-4)
最後に、原稿の仕上げ方について書いておきたいと思います。
私は、「広告は邪魔もの」という出発点から考えるようにしています。あるページでニュースや記事を読みたいと思うとき、邪魔にならないようにしてほしいのが広告の存在です。たまたま目線が広告原稿の上を通過したとき、ユーザーの目にそれはどう映っているでしょう? それは文字ではなく、「図形」として映っているのではないかと思います。
媒体や広告枠ごとに、広告原稿には様々な規制があります。使用できる文字数、使用できる記号、できない記号、記号の数、カギカッコの使用数制限、スペースの使用制限、絵文字の使用制限… そうした制限のなかで、より目に止まる“図形”を描くことが、各広告枠攻略のための重要なノウハウのひとつです。
小学生の国語で習ったカギカッコは、「」と『』と()だったでしょうか。発言中の発言には『』を使うというふうに、使用には決まりがあるものと教えられました。広告原稿で使えるカギカッコはまだまだたくさんあります。‘’ ≪≫ “” ()【】〈〉《》。さて、どうやって使い分けましょう?
私は、その使い方にルールを設定していません。強調したい文字にどれかを使う。強調と同時に、別の効果も期待します。たとえば、平仮名ばかりが続くとき、漢字をたくさん使うときなどには、キーワードを浮かび上がらせるとともに、文字の見た目にリズムが生まれ、全体がぐっと読みやすくなります。
原稿の冒頭に[PR]という文字が置かれる広告枠。これがあると、続く文字が目立ってくれません。そんなときは、[PR]≪目立ちたい!≫とすることで[PR]の強い印象を幾分かでも打ちことができます。
広告枠によっては、文章欄がタイトルと本文というふうに別れていないものがあります。そんな枠では、1行全体をカギカッコで括ってあげることで、タイトル的に見せたり、クリックポイントとしての存在感を強めることができます。
カギカッコ以外の記号が使える広告枠はそれほど多くないですが、使える記号が多いほど様々な応用が考えられます。広告原稿規定を読み込み、記号を有効に使い込むことで、原稿の存在感を何倍にも強調することができてしまいます。
自分の広告が他の広告より目に止まりやすいかどうか? その確認のためには、事前に掲載されたページを見るのがいちばん確実です。それを行うために、広告掲載ページのHTMLをハックして、自分の作成した画像とテキストデータで広告原稿を差し替えます。余談ですが、私があまりにも頻繁にやりすぎたからか(笑)、広告部分のソースコードがJavascriptで外部ファイルを読み込む形に変更されたりして手間のかかる作業になってきました。しかし、多少の手間をかけてもこのプロセスを経た原稿とそうでない原稿には、確実に大きな差が生まれますので絶対必要なプロセスといえます。
確認の仕方は、「まずさらっと見てみる」です。そうすることで、原稿の内容ではなく、見た目の調整ポイントが分かります。そして、画像と原稿テキスト両方をじっくり見て、また読んで確認します。その枠で指定されているフォントや、文字の行間が、広告の印象に影響を与えることがあります。カギカッコなどは、広告枠によって随分と見え方も違う場合があります。制作時に考えていた狙いとは、微妙にズレた印象を受けるかも知れません。この作業が、「図形として確認してみる」ということです。
印象を判断することになりますから、個人のセンスや考え方によって、ジャッジは変わってくるものと思いますが、この作業は自信をもって行います。なぜなら、出稿後の広告成果を繰り返し検証することで、それが成功したのかどうか、何度も何度も鍛えられている、あるいはこれから鍛えられることになるわけですから。
さて、実際に確認してみると… 手を入れたくなりますね、たいていは。
このプロセスを経て修正することが多いのは、画像のトリミングや色調、背景の色、枠線の色。そして、原稿の見え方、漢字にするか、ひらがなにするか、半角スペースを入れるか否かなどですが、それまで細かく計算してつくりあげてきた原稿です。手を入れることでバランスが微妙にでも崩れてしまうと、その原稿の魅力が損なわれてしまうような気になることがあります。改善したいけど、うまくできない。そんなときは潔くその原稿は破棄して、新しい原稿を一からつくりなおします。
改行位置を調整するのもこの段階です。その位置によって、原稿の見え方が変わってきますので、より有利に見せられるように調整します。半角スペースを入れたり、助詞や表現方法を調整したりして、もっともメッセージが伝わりやすいバランスのとれた形を探します。
以前はブラウザごとに見え方が違ってくる枠が多く、それほど積極的には行わなかったのですが、ここ1年くらいの間に、主要なブラウザでの見え方が同じになる広告枠が大半となりました。細かい作業ですが、改行位置を調整する技術を習得すれば、表現の幅も広がってきます。
そうした調整を繰り返して形になれば、最低半日は置いて再確認します。その確認で修正が入れば同じ作業を繰り返し、手を入れるところがなくなるまで続けます。
そうしてようやく入稿できる原稿として仕上がります。